砂糖とは?

純粋な砂糖は蔗糖と呼ばれ、植物の茎、花、果実、根などに含まれています。
製造法によって、含蜜糖、分蜜糖に分けられる。
含蜜糖は、産地で搾った糖汁を伝統的な方法で煮つめ、糖蜜分を含んだまま固めたもので、黒糖がこれにあたる。
分蜜糖は、近代的な工場で、糖蜜を振り分けて蔗糖の結晶を取り出したもので、ざらめ糖〈グラニュー糖〉などがこれに当たる。

サトウキビ〈砂糖黍〉とは?

甘蔗、荻とも言う。沖縄方言の”ウージ”は、この訛ったものである。
サトウキビの原産地はインドで、そこから周辺の国々に広まったという。

製糖法が伝わったのは?

1453年、長嶺按司陵正によって中国の南京から初めて製糖法がもたらされたといわれる。
その頃の砂糖は、糖汁を煮つめて濃縮し、ある程度の結晶分を含んだ液状糖であったという。
現在の固形糖である黒糖〈含蜜糖〉の製造法は、1623年、儀間真常によって中国の福州からもたらされた。
精製糖〈分蜜糖〉の製造法はヨーロッパから導入され1908年(明治40)に初めて工場が設立された。

サトウキビの栽培法と生産量は?

植え付けは、成熟したサトウキビの茎を二節を残して30cmずつに切り、挿木の要領で畑に植え付ける。
栽培作型には、「春植え」「夏植え」「株出し」がある。

春植え

春植えは、2~3月に植え付け、翌年の3~4月に収穫する。
1年で収穫できるという利点があるが、育成期間が短いため、最も収量が少ない。

夏植え

夏植えは、7~9月に植え付け、翌々年の1~2月に収穫する。
翌年の収入が得られないのが難点であるが、育成期間が長く、最も収量が多い。

株出し

株出しは、春植え、夏植えの収穫後、根株を残してそのまま発芽させ、翌年の1~3月に収穫する。
植え付け作業がはぶける上に、発芽伸長が速く生育も促進されるため。
育成期間は1年と短いが、春植えよりは多収となる。株出しは、普通2~3年間続けられる。
作型別の収穫面積の割合は、春植え10%、夏植え40%、株出し50%となっている。
10アール当りの平均収量は7~8トンで、年間の総生産量は、150~160万トンである。
収穫は、製糖工場の操業(1~4月)に合せて行う、根株を残して茎を切り倒し、葉と穂先を落として搬出する。
収穫作業は、ほとんど人手に頼っているため、重労働である。

砂糖の生産量は?

沖縄県には、含蜜糖(黒糖)工場が7、分蜜糖が工場が14工場〈うち原料糖工場13、精製糖(グラニュー糖)工場1〉がある。
これらのこうじょうで生産される砂糖は、およそ黒糖1万トン、原料糖17万トンで、国内需要の約8%を占めている。